生餡
上品な豆の風味と、
美しい色合い
和菓子づくりは、季節を巧みに織り込んだ味わいの文化。その和菓子づくりに欠かせない素材として、生あんがあります。生あんとは、砂糖などを加えて味付けする前のあんこ。当社の生あんは上品な豆の風味と、藤色の美しい色合いで全国の和菓子メーカー様よりご好評いただいております。
製造工程のご紹介
製造工程の一部をご紹介しております。
豆倉庫
北海道産の小豆を中心に、いんげん豆、赤えんどう豆、黒大豆など、多種多様な豆が保管されています。
豆洗い
微細な気泡を発生させる豆専用の洗浄装置を使い、使用前の豆を洗浄します。同時に、金属異物や石、ゴミなどの異物除去も行っています。 その後、マイクロバブル水流に乗って、豆割れを防ぎながら製造現場の釜まで豆を移送します。
豆炊き
大型の釜で豆を炊き上げます。豆の状態を見極めながら炊き時間を微妙に調整する、職人の腕の見せ所です。
豆挽き・六角通し
炊き上げた豆を大きな石臼で潰し、50~60メッシュの細かい網の中を通すことで、あんデンプンと豆皮を分離します。 豆を細かく強くすり潰しすぎると、豆皮まで挽き込んでしまい、口どけの悪いあんになります。また、あんデンプンの細胞壁が壊れて風味を損なってしまいます。 当社では製品中に豆皮が混ざらないよう、あんデンプンだけを綺麗に分離できる挽き方を採用しています。
さらし
水槽内で水とあんデンプンを攪拌し、綺麗に洗浄することを「さらし」といいます。 しっかりとさらすことであんの雑味を取ります。また、品温を下げることで菌数を抑えることができます。
絞り
大型プレス機であん汁を絞ることで「生あん」と呼ばれる状態になります。 当社のプレス機では赤生あん、白生あんそれぞれに適切な時間と圧力で絞ることができます。
計量
お客様に必要な量に小分けして保管します。
冷蔵
冷蔵庫(5℃以下)にて保管し、出荷を待ちます。保管中は商品別、製造ロット別に台車で管理されています。
一口メモ
和菓子に使う「こしあん」は、生あんとお砂糖を一緒に炊き上げることで作られます。生あん製造には大量の水が必要で、その上日持ちがしないため、昔のお菓子屋さんは大変苦労されながら早朝から生あんを作っていました。
明治に入り、甘いお菓子が少しずつ大衆で食されるようになったころ、多くのお菓子屋さんの悩みの種であった「生あん」作りの専門業者として、あんこ屋が誕生したと言われています。